こんにちは!
ぶっでぃです^^
有機化学講義、今回からアルキンに入ります。
アルケンとの対比で理解する
アルキンとは、
- シグマ(σ)結合 ・・・ 1つ
- パイ(π)結合 ・・・ 2つ
合計3つの結合(三重結合)をともなう炭素-炭素結合をもった化合物をいいます。
化学構造式としては 「-C≡C- 」という書き方をします。
アルケン(σ1つ、π1つ)とアルキンは、
π結合をもつ炭素-炭素結合という点で共通しており、
両者を対比して理解すると、アルキンをより本質的に理解することが出来ます。
共通点
アルケンとアルキンの共通点は、
上述のとおり、π結合を持つという点です。
これは、アルケンのときに主に取り扱った求電子付加反応が起こりやすいことを意味します。
すなわち、
- ハロゲン付加
- ブレンステッド酸に対するMarkovnikov付加
- (酸化)※求電子付加反応ではないが、おこる。多くは爆発性。
・・・などの反応が、アルキンでも起こるということです。
相違点
では相違点は何かというと、すでにご存知のように
- π結合の数
です。
これにより何が異なってくるかというと、
炭素-炭素結合内における電子密度と結合の強固さ(=結合エネルギ)が異なります。
両者とも、アルキンのほうがアルケンより高いです。
これらの違いによって、実用的には次のような違いが、アルケン・アルキン間で現れてきます:
- 電子密度が高い: (求電子付加)反応が進みやすくなる、すなわち求電子剤を引き付けやすくなる。もしくは反応が爆発的に進行する。 ←いちど反応が開始すると連鎖的かつ爆発的に進む危険性があるので、ごく低温で扱う。アセチレンなどでは衝撃にも気をつける。
- 結合エネルギが高い: 結合を切り離すためのエネルギーが高くなるため、活性化エネルギーの障壁が高くなり、そのぶん反応が進みにくい場合がある。 ←プロピン(メチルアセチレン)は案外反応性が低い。水和反応はアルケンより進みにくい。
これらの相反する性質がどのように現れるかは、
実際に扱う反応系ごとに異なります。
以後の講義で、個別に見ていくことにしましょう。
※動画では言及していませんが、結合距離がアルケンより短いという性質もあります。これについては>>コチラの講義をご参照ください。
まとめ
アルケンとアルキンはπ結合を持つという点で共通点が多いため、
アルキンを理解するにはアルケンとの対比で理解するとわかりやすいです。
今回は、以下の3点について、持ち帰るようにしてください。
- 結合間の電子密度 アルケン < アルキン
- 結合エネルギー(結合の引き離しやすさ) アルケン < アルキン
- 以上2点により、求電子付加反応の反応性が アルケン < アルキン となる場合と、アルケン > アルキン となる場合がある。
※動画では アルケン < アルキン とだけ結論付けていますが、上記が正しいです。
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