【医学部編入】有機化学講義005「結合論その3-1 炭素同士の結合様式の性質」

こんにちは!

ぶっでぃです^^

今回は、結合論(その3-1)「炭素同士の結合様式の性質」をテーマにお伝えしていきます。

※結合論については有機化学の学習において「基礎中の基礎」となる重要な箇所ですから、かなり重点的にお伝えしています。
※なお、ここで述べることの理論的根拠は量子化学で学びますから、楽しみにしておいてください。

目次

炭素同士の結合様式の性質について

ポイント1 結合の回転

  • 単結合は、室温において回転することができる
  • 二重結合は、室温において回転することができない
    ※これは、π結合による回転拘束を受けているためと理解できる。
    ※ただし、π結合はσ結合ほどは強くないので、高温や光エネルギーによって開裂する
    ※その結果、回転軸に対して180度回転(フリップ、裏返し)が起こることがある。これをcis-trans相互変換という(後述)
  • 三重結合は、室温において回転することができない
    ※とはいえ、回転できても、回転できなくても、化学的には全く等価である

ポイント2 結合エネルギー

  • そもそも結合エネルギーとは、結合している原子同士を無限遠に引き離すのに必要なエネルギーのことをいう。
  • 単結合、二重結合、三重結合となるにつれて、結合エネルギーは高くなる。
  • これは、π結合が増えていくことによって、C同士を引き離すのに余分なエネルギーが必要であるため、と理解できる。

ポイント3 結合距離

  • 単結合、二重結合、三重結合となるにつれて、結合距離は短くなる。
  • 原子核間に結合が増えていくことによって、その分多くの電子が原子核間に存在することになる。
  • その結果クーロン引力で 原子核(+)⇔電子(-)⇔原子核(+) と惹きつけあう。このため結合距離が徐々に短くなると理解できる。

ポイント4 求電子付加反応への反応性

  • 求電子付加反応とは、求電子試薬(=自身が陽電荷を有しており陰電荷を攻撃しうる試薬)が、クーロン力によって共有結合部分に豊富に存在する電子を攻撃する反応である(後述)
  • 共有結合部分(=原子核間)に存在する電子密度は単結合、二重結合、三重結合となるにつれて、当然ながら高くなる。
  • これだけ見ると、求電子付加反応の反応性(=反応の進みやすさ)は三重結合が最大であると考えられる。
  • しかしながら、三重結合よりも二重結合の方が結合エネルギーが小さい。
  • その結果、実際は三重結合よりも二重結合の方が求電子付加反応が進行しやすい。
    ※より小さな熱や光エネルギーで反応が進むということ。反応が進みにくい(=活性化エネルギーが高い、後述)場合は、一般に熱を加えたり光を加えたり触媒を加えたりするが、そのようなことをしなくても反応が進むということ。
  • つまり、求電子付加反応への反応性という点では、二重結合が最大である。
  • ちなみに、単結合は求電子付加反応をほとんど起こさない

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