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こんにちは!
ぶっでぃです^^
「大人の受験」シリーズ第2回目です。
第1回は、
自身の人生の充実に向けて努力している人が、医学部編入試験にも合格している
と書きました。
今回は、「充実に向けた努力」と、「あなたの合格」を結び付けたいと思います。
より具体的に言うと、医学部編入に向けた主要成功因子(Key Success Factor:KSF)についてです。
そのうちの1つは、すでに半年間このサイトで述べてきたもの、すなわち、「基礎問題の理解と定着」です。
じつは、このサイトでは今まで書いてきませんでしたが(※)、
医学部編入の主要成功因子(KSF)はもう1つあります。
この記事では、もう1つのKSFについて明確にしたいと思います。
(※ちなみに、KSFは、目的達成のために管理すべき指標という側面もあります。裏を返せば、KSF以外は全て無視して大丈夫、というより、むしろ「無視する必要があり」ます。にもかかわらず、最初から2つのKSFを示してこなかったのは、話がややこしくなってしまうためです)
この記事であなたが得られるメリットは、以下の3点です:
- あなたが医学部編入合格に必要な、もう一つの主要成功因子(KSF)が明確になる
- あなたが医師になることの理由を、現時点で他人に説明できるレベルまで昇華させることが、合格可能性に直結するというロジックを理解できる。
- そのための具体的な実践フレームワークを入手できる
上記メリットを得るため、
この記事では以下のアプローチと順序で、論述していきます。
- 「充実」という言葉自体、非常に主観的かつあいまいなものなので、まずは言葉の定義と要素分解を行う。
- 定義された「充実」がおざなりになると、どのような弊害があるか?
- では解決策をどう設定するか?
充実って?努力って?
前回は、
自身の人生の充実に向けて努力している人が、医学部編入試験にも合格している
というお話をしました。
まあそりゃそうなんだろうけどさ・・・。
と思うかもしれません。
というのも、「そうでなければ、そもそも、チャレンジなどしない」わけですから。
僕が、わざわざこのことをテーマにする意義は、
もう少し言語化する必要があるのかもしれません。
まずとりかかりとして、前半の「自分の人生の充実に向けて努力」の意味を
もう少し具体的に分解してみましょう。
つまり、以下の3つに要素分解してみます。
- 自分の目標と理想、つまり青写真が明確になっている(青写真)
- それに向けて、正しい方向性の取り組みがなされている(戦略)
- それをより高生産的とするための改善が持続的におこなわれている(戦術・行動)
以上、全てについて、
明確な設定がなされ、かつ日常的・持続的な取り組みが行われている【状態】
・・・のことを、僕たちは「充実している」と呼ぶのではないでしょうか。
そして、これを
「医学部編入を目指し、それに向けて努力する【状態】」
に置き換えると、
- 青写真が医師になることであり、さらに医師になった後のビジョンやキャリアパスや生き方が具体的かつ明確であり(=モチベーション低下が最小限であり取り組みが持続的になる)
- 医学部編入試験に合格するために必要な学力完成像を思い描き、その完成に向けた戦略(志望大学選定)戦術(教材選定)が立てられ、
- 合格までの中長期計画と、実践に伴う計画の微調整が持続的に行われている
・・・ということになります。
※合格して入学したのちは、これとは異なる青写真設定、および活動の変化が生じます。それはそれで、楽しむべきものだと思います。
「充実」と「合格」の関連づけ
今後、このサイトでは「充実」の定義を
1.(青写真)、2.(戦略)、3.(戦術・行動)の3要素が平素から行われている状態
と位置づけます。
上記3要素のうち、
当サイトでは、これまで半年にわたり、
2.(戦略)と3.(戦術・行動)について、かなり具体的に記事を掲載してきました。
この部分がわからず、躓いたり挫折したりする方が多かったためか、
わずか半年間の掲載にもかかわらず、100件以上の感想や相談をいただいています。
では、2.(戦略)と3.(戦術・行動)だけを充実させると合格するのか?
というと、そうではなかったのです。
当サイトで繰り返し述べてきましたが、
合格への主要成功要因(Key Success Factor:KSF)は「基礎問題の理解と定着」です。
それを無視して「応用問題への対応力」をいくら鍛えたところで、
本番での解答力はつかない、ということを繰り返し述べてきました。
(例題+演習問題を1回こなすことと、例題を2~3回繰り返すのでは、後者の方が得点力が向上しやすいということ)
実際には僕のサイトを熱心に見てくれた方であれば、
僕の考えにはある程度共感いただいているはずであり、
(共感できないならそもそも見ない)
基礎を固めることの重要性はしっかり理解いただいているはずと認識しています。
もちろん、あなたと僕では、置かれている環境も境遇もモチベーションも特技も異なりますから、
勉強計画や志望大学に違いはあることは当然です。
しかしながら、合格にいたるまでに磨くべき要素(=KSF)はあくまで「基礎問題の理解と定着」。
これは不変であるはずなのです。
(念のため注記しますが、これは僕の受験開始時点での精緻な仮説とその検証結果が既に存在します。また、それだけでなく、僕だけが言っているのではなく、一般の大学入試を含め、難関大学・学部の入試に成功した人が残した言葉も、すべからく同様の趣旨です)
にもかかわらず、です。
志望大学に合格する人もいれば、一校も合格しない人もいました。
その違いは何でしょうか?
考えられる原因は、
- サイトに記載している通り実践できなかった
(→人によって事情はある。気落ちする必要ない。次に向けて反省点を列挙し、行動改善してがんばろう!) - 何か別の原因がある
(→我流に走った、一貫して勉強できなかった、モチベーションが下がった、など)
・・・という2つに大別されるでしょう。
前者は、原因が明確なので、次回の受験で改善すれば大丈夫です。
(正解は当サイトに記載している方法を足さず引かず実行する、ということなので)
問題は後者について、何が原因かを知り、どうアプローチし、解決するか?です。
つい見失ってしまいがちなことは、「素直さ」。もとをたどると、「青写真を描く」ということ。
多くの方は、合格するための【方法】を知りたいと願います。
それはもっともなことです。
というのも、「○○をやりさえすれば合格する」がもし存在するのであれば、
○○の部分を知りさえすれば、自分も合格できそうな気がするからです。(>>参考①)
実際、その考えは大体あっています。
というのも、合格している人を観察していると、
少なくとも「行動面」では学ぶべきものが多いからです。
そして、実際にそのとおりに行動できれば、ほとんどの場合、合格します。(>>参考②)
そもそもそうでなければ、このサイトで、半年間2.(戦略)と3.(方法)について
書いてきた意味もありません。
もしあなたが、
このサイトに書いてあることに共感し、実行に移そうと思ったけれど、
仮に思うように勉強できず(時間がとれず)、
結果として思うような結果が得られなかったとしても、
それは医学部編入に挑戦するための一連のプロセスという観点から見ると、大きな問題ではないと思います。
というのも、仮に1年目の挑戦が思うような結果にならなかったとしても、
2年目の行動を改善するための材料を、あなたは得ることが出来るし、
受験に成功するまであなたが挑み続けられるかぎり、あなたは必ず合格するからです。
(人によって成功にいたる道筋はさまざまであることは、受け入れる必要があります)
一方で、次の可能性にも注意して欲しいところがあります。
それは、
アドバイスとおりに(=足さず引かず、我流を一切排除して)行動しようと思えたかどうか
ということです。
あと、受験含めたチャレンジ系は、大体こんな感じ。
「我流(正道)」は歴史的な研究者とかアーティストのレベルなので、少なくとも受験では「時短」を選んでおくのが正解。
いかに足さず引かず実行できるかが勝負。人に相談しておいて、結局自分の考えでやり方変えるのは本当に遠回り。 pic.twitter.com/ibkZFaby3j— ぶっでぃ (@buddhi_buddhi) November 29, 2018
これはちょっぴり心の点検的な意味合いになってしまうのですが、
もっとも見落としがちなところなので、あえて言っておきます。
もしあなたが、
「これはぶっでぃだからできた」「私には合わない」「そもそもお前が気に食わない」
・・・と思っているのであれば・・・。
ちょっと黄色信号と思った方がよいかもしれません。
(もし、気に食わないんであれば、仕方がないですが・・・)。
もちろん、方法そのものが間違っている可能性や、あなたに本当に「合わない」可能性はゼロではありません。
しかしながら、それとは別に、
「あなたが2.(戦略)と3.(方法)に頼りすぎている」
ということと、
「それにより、あなたが素直さを失い、機会損失をしてしまっている可能性」
にも目を向けて欲しいなとも考えています。
というのも、実際問題として、
「2.(戦略)と3.(戦術・行動)に頼りすぎ」ることで、
いくつかの弊害が生じるからです。
その弊害を、1つずつ見ていきましょう。
一、我流に走る・やらない理由を作る・人のアドバイスを素直に聞けない
その心は。
(1)方法論や行動の質こそが全てである、と思っている。実際に成功(=合格)するためには確かに行動する必要があるのであるが、その方法と行動を実践するのは誰でもない「あなた自身」であるという視点が欠けている。つまり、合格したいと思える「あなた自身」の心の源は何であるか?という視点が欠けている。それゆえ、一貫性と粘り強さの源が軽視される。
(2)その結果、人のアドバイスや成功要因や方法論を聞いても、すぐに「自分には合わない」とか「あなただからできたんでしょ」などと思い、人からのアドバイスを素直に聞けない(=機会を損失している)。実際、「基礎固め」という主要成功要因さえ満たせれば、個人ごとに方法や道筋は多少変えてもよいのであるが、そのアドバイスが受け入れられないため、方針すら固まらず、ついにいつまでたっても一貫した行動が取れない。
(3)それというのも、悪い意味で意固地になっているため。受験勉強の本質は、自己改善と成長の連続的・反復的・持続的プロセスである。にもかかわらず、改善すべきはあくまで方法論であると思い、自分の心やモチベーションの持ち方ではないと思うことは、前述の受験勉強の本質と矛盾する。その矛盾を抱えたまま勉強をはじめてしまうと、原因は自分の外側(環境・人間関係・境遇など)にあり、自分自身に改善因子があるとは思えなくなってしまう。行動面では、自分が変化・改善するのではなく、あくまで自分に合う方法を選ぼうと探し回ったり(実際は自分に合わない方法を探して「合わない」とレッテル付けしている)、ノウハウコレクターになったり、ネットジプシーに化したりする。
(4)結局、自分自身を知らない(=自分自身の観察と向き合いを怠っている)ため、人のアドバイスを素直に聞けない。100%人の言うとおりにする必要は必ずしもないが、受け入れるべきものと受け入れられないものが自分の中であいまいなので、結局人から受け入れるべきアドバイスも逃す可能性が高まる。それというのも、自分自身の向き不向き・性格・過去の経験の成功要因と失敗要因に対して、無意識だから。
さらに悪いことに、次の2つの弊害が加わります。
二、あなた自身の希望やモチベーションが置いてきぼりの、中身のない勉強計画・志望動機になりがち
その心は。
この記事の後半でも書くのですが、
「あなたの志望動機」が、「他人に説明できるような(うしろめたさのない)」ようなものまで昇華されなければ、
うわべだけ取り繕っただけの志望動機になりがちです。
これの本質は、「うしろめたさ」です。
他人に説明できるような志望理由ではない = うしろめたさが残る志望理由 です。
すなわち、くやしさ、怒り、悲しみ、挫折・・・などの内面的な感情を(※)
「他人への貢献」へと昇華できてないということです。
※きっかけとしては、はそれで十分です。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
それは、
- あなた自身の過去体験のたな卸しをする
- (特にポジティブな思いを経験したなら)そこから自分が望む状態の本質を見出す
- (特にネガティブな思いを経験したなら)そこから自分が望む状態と望まない状態の差分を見出す
- これらをもって「本当の理想は何なのか?」という、結論を導く
・・・という経験の不足です。
実際のところ、ここまでやっている人はほとんどいないですよね。(僕も生まれてから30年ほどはそうでした)
ですが、そのような視点を、今からでも持ち始めて、日常を生きることは出来るはずではないでしょうか。
もっというと、その延長線上に医学部編入=大人の受験がある のではないのでしょうか?
そうであるにもかかわらず、そのあたりの言語化がおざなりになってしまうから、
必然的に「後ろめたさ」がうまれるのではないでしょうか。
また、自分を「深く掘り下げる」というプロセスの欠如は、
あなた自身そのものへの無知につながります。
もしそうであれば、
志望動機のフォーマット、主張、記述内容にも一貫性が見られないばかりか、
自分の特性・希望に合致した志望校選定、勉強計画の策定がなさないばかりか、ということにもなりかねません。(※)
※「基礎事項と問題の徹底的な理解・定着」という主要成功要因(KSF)さえ満たせば、そこまでの道筋は個人ごとに異なってよい。というより、その点こそ最適化すべきである。
三、受験勉強開始当時の、フレッシュかつ熱い想いが失われやすく、勉強へのモチベーションと一貫性が保てない
その心は。
これは逆説的になるのですが、前述した、
- あなた自身の過去体験のたな卸しをする
- (特にポジティブな思いを経験したなら)そこから自分が望む状態の本質を見出す
- (特にネガティブな思いを経験したなら)そこから自分が望む状態と望まない状態の差分を見出す
- これらをもって「本当の理想は何なのか?」という、結論を導く
・・・以上のプロセスから導き出された「掘り下げの成果」が明確であるほど、
行動指針や日々の実践もまた、明確かつ持続的になる傾向にあります。
すなわち、モチベーションの源泉は上記一連の「深く掘り下げる」群であるわけですから、
これらが欠けることで、
モチベーションの源泉が失われる = 思いやモチベーションが持続しない
という構図になってしまいます。
つまり、「青写真」の描出は重要。いや、Mustといってよい。
ここまで述べたことをまとめると、以下のようになります:
- 方法論に気をとられて、自身への心の点検が失われると、他者責任思考になる。
- 他者責任思考は、【素直さ】の消失を引き起こす。すなわち、人のアドバイスを素直に聞けない状態、私が失敗してらどうするんだ、お前のせいだ、、、という心理状態を引き起こす。
- 「素直さ」の消失は、「過去と現在の自分(の心理状態)に向き合う経験」の不足という事態を招く。
- 素直に自分に向き合う経験の不足は、すなわち「青写真」の不在を意味しており、ゆえに一貫性と説得力の欠如という重大な事態が引き起こされる。
つまり、「素直さの消失」は、他者がわるい、自分は悪くないという思考の現れであり、
それゆえ自己改善がなされない=機会損失をしている、という意味で黄色信号なのです。
この黄色信号をきっかけとして1.(青写真)のなさ(=自己の一貫性と他者への説得力の欠如)
という重大事態になっていないか、総点検する必要がありそうです。
つまり、1.(青写真)と2.(戦略)と3.(戦術・行動)という充実の3要素は、
すべて満たされる必要がある、というだけではなく、
三者並列ではなく以下のように「1.が基盤」となるようなイメージを持っていただけた方がよいと思います。
つまり、
1.(青写真)が土台であり、それがない状態だと、
2.(戦略)と3.(戦術・行動)をいくら極めても、
勉強の成果も志望動機も面接の受け答えも、中身はスカスカ、ということです。
イメージとしてはこんな感じ。
他人に説明が出来るまで志望理由を掘り下げることが、計画や日々の実践の一貫性に直結する
もうお分かりかと思いますが、
もしあなたが志望動機・勉強計画・モチベーション・現状と理想のギャップ(勉強時間の問題含む)に悩んでいるのであれば、
その問題点の根本は、「2.(戦略)と3.(方法)に頼りすぎ」た結果、
1.(青写真)の必要性が認識されず、深く掘り下げる作業がおざなりになっている
・・・という可能性を考えたほうがよい、
というのが僕からの問題提起です。
もっと短く、端的な言葉でいいかえると、
「あなたはなぜ医学部編入するのですか?」
という問いに対して、
他人に説明できるような言葉で答えられていますか?
ということです。
なぜなら、
「どうして医師になるの?」という問いに対して明確に答えられる状態が基盤となって、
はじめて勉強・計画・戦略・実行環境が整えられるからです。
だいたいこんなかんじ。 pic.twitter.com/sQeXEGyao9
— ぶっでぃ (@buddhi_buddhi) November 29, 2018
(※上のツイート図において、「青写真」は下から2段目「なぜ医師になりたいか?」に相当します)
モチベーションの観点で言うと、以下のような心理状態のままモチベーションとしていないかどうか、チェックする必要がありそうです。
「現役時代に医学部受験を目指したが失敗したのがくやしかった」
「(過去の何らかの対象に対して)見返したい」
「起死回生」
「人生ボーナスステージ!」
これらは、最大瞬間風速としてのモチベーションは生み出せますが、
持続的なモチベーションは生み出せません。
また、そのままでは到底他人に説明できる理由ではありませんので、
(そのことは理解しているので、一見もっともそうな理由を作ってはみたものの)
結果として面接官を納得させることも出来ず、合格が難しくなります。
(誤解なきように言うと、これらはきっかけとしては十分ではあります)
(ただし、これらだけをモチベーションとして受験勉強を進めようと思うと、既に上で書いたように、「早いうちに熱が冷める」か、「無理して熱を込めようとして心身ともに消耗する」か、いずれかに陥る可能性が高いということです)
医学部編入は本来的に自分の未来に向けたチャレンジであるはずなのに、
上記の「消化」と「昇華」が不足したモチベーションしかないのは、
非常に矛盾しているといわざるを得ません。
というのも、これら「消化と昇華不足」のモチベーションや理由付けは
過去起こった出来事や、過去の自分の思いばかりに目を向けたものであり、
未来には向けられていないからです。
言い換えると、
過去にあった出来事や思いを、過去のものにしているかぎり、
未来志向にはならない。
ということです。
当然ながら、過去を過去のものにして未来に目が向けられていないうちは、
志望動機書の作成や面接の場で「将来の自分が医学の発展にどのように寄与しうるか」
というプレゼンテーションができないということです。
そうなると、言葉は厳しいですが、とうぜん面接で落とされる、ということになります。
一次試験は通っても、二次試験で毎度全滅、という方は、
多くがこの状況に陥っているように見受けられます。
つまり、
過去から未来に向けた時系列をあなたが自身が納得しないかぎり、
他人(そして自分すら)納得させることが出来ず、
行動に一貫性も生まれなければ、面接官を納得させることもできない
ということです。
あなたが受験に成功することを望むかぎり、あなたのモチベーションを
上記の「きっかけ」レベルから
「(他人に説明できるような)青写真」に昇華する必要があります。
そしてそれは、他の誰でもない、あなた自身でしなければならないことなのです。
では、どうすればよいか?
先ほど述べた
「あなたはなぜ医学部編入するのですか?」
という、青写真を問うような質問に対しては、
以下のアプローチで答えを探していけばよいです。
- あなた自身が納得するきっかけがあるか?
(これについては、見返す、とかでもよい) - あなた自身を活かす方法を知っているか?
(自分自身の棚卸、すなわち過去の経験の振り返りと、自己対話が必要) - それを活かして、具体的にどのようなスタイルの医師となるかを描けるか?
(ネット・書籍・知り合いへの聞き込みなどの調査を行う) - 最終的にどのような形で医学界・医療分野に好影響を及ぼせるか描けるか?
(上記調査に加え、どれだけ想像力を働かせられるかという感性と、「自分はこれだけのことをするはず」という自己肯定感もかかわる)
以上、4条件がそろい、かつ相互に矛盾さえなければ、
一貫した志望動機(かつ他人に説明できる志望動機)ということになります。
ここまでくると、「他人が納得できる理由」=「自分が最も納得できる理由」になります。
というのも、
- 「他人に堂々と説明できる」ことは、それ自体すっきりとした気持ちになる
- それと同時に、上述4条件を深く掘り下げたという自己達成感が生まれ、
- 結果として後ろめたさが消失する
・・・という効果が生まれるからです。
これにより、はじめて、真のモチベーションの発生・向上・持続という境地に至るといえます。
また、面接ではどのような質問でも自分の言葉で、かつ面接官が納得できる受け答えが可能です。
さらに、勉強面においても、どんなに飽きっぽい人でも1日10時間程度の勉強も苦ではありません(体力的な限界はあるにせよ)
大人の受験=医学部編入では、青写真を描くことが、もう1つのKSFとなる。
ただ、医学部編入に限りませんが、「青写真」を描くことと、
その実行についてはいくつかの問題をはらみます。
例えば、以下のようなものです:
- 「青写真」を描いたはいいが、それを行動に写すだけの「勇気」がもてない
- 行動して、本当に達成できるか、「確信」がもてない
- 「青写真」も「勇気」もあるが、そこにいたる「道筋」が描けない
- そもそも「青写真」を描くのが怖いし、考えたくもない
上記の懸念点は、
以下のような「3つの壁」に集約されるのではないでしょうか?
- 青写真を描くことに、あなた自身抵抗がある
→描こうと思えない壁 - 青写真の具体的な描き方を知っていても(>>参考)、実際やろうとしてもうまくいかない。そもそも青写真といきなり言われても、何のことか漠然としてわからない。
→描けない壁 - 実行に移したり他者に打ち明けたりする、勇気や確信が持てない
→描いても実行に移せない壁
以上の懸念点や壁があるのは、
誰しも多少なりとも持つものです(僕も含め)。
それというのも、もし大人であれば、
それなりに、積み重ねてきたものや守るべきものがあるからです。
例えば、
- これまで数年~数十年間、慣れ親しんできた、過ごし方
- 考え方のクセ
- 物事に取り掛かるアプローチ
- 生活環境、生活水準
- 価値観
- 職業・地位・名誉・立場・学歴
- 収入
- 守るべき人・養うべき人・大切にすべき人
・・・などです。
しかしながら、
それでもなお、あなた自身の理想(=明確な青写真)に向け、あえて努力する。
それこそが、医学部編入が現役・浪人時代の一般入試と異なる、もっとも本質的な要素であり、
ゆえに、医学部編入こそ大人の受験と言い換えてもよいのかもしれません。
だからこそ、大人の受験(=医学部編入)においては、
数々の壁があるにもかからず、
なお、青写真を明確に描くことがもう一つの主要成功要因(KSF)である
・・・と僕は考えています。
「素直さ」を養って機会損失を最小限とし、さらに「青写真」を描くには、心理的なアプローチが不可欠である。
実際、大人の受験の特徴である上述の各項目は、
あなたも多かれ少なかれ抱えていることと思います。
そして、それらを抱えることは、受験の成否が決定付けられる中で、いくつかの越えるべき壁となります。
それというのも、これらを失う可能性があるというだけで、一歩踏み出すことができないからです。
一歩踏み出すとは、たとえば、
- 受験を決意できない
- 受験することを周囲に打ち明けることが出来ない
- 勉強時間の確保に必要と思われるアクション(就業時間を減らす、休業、辞職など)がとれない(※)
(※これについては全員必須ではなく、人によって必要な場合があるということです。)
・・・などです。
そのためにも、以下に示す「3つの壁」である、
- 青写真を描くことに、あなた自身抵抗がある
→描こうと思えない壁 - 青写真の具体的な描き方を知っていても(>>参考)、実際やろうとしてもうまくいかない。そもそも青写真といきなり言われても、何のことか漠然としてわからない。
→描けない壁 - 実行に移したり他者に打ち明けたりする、勇気や確信が持てない
→描いても実行に移せない壁
・・・の、具体的な乗り越え方を、
明確かつ体系的に論じていくことが必要不可欠であると僕は思っています。
ただし、そのためには従来の当サイトとは異なるアプローチ(=心理的アプローチ)をとる必要があるでしょう。
(※あなたご自身の納得感にかかわりますし、過去の経験や想いなどを深く掘り下げることも必要になってくるため)
【大人の受験】シリーズでは、
これらについて、論じていくことが、メインテーマになります。
ちょっと長くなってしまいましたので、具体的にどうすればよいか等の、
続きは、次回以降書いていこうと思います。
まとめ
今回は「大人の受験」シリーズ第2回でした。
テーマとしては、医学部編入試験には主要成功因子(KSF)が二つあること、
そのうち一つは既出の「基礎問題の理解と定着」であり、
もう一つは充実の三要素のうち「青写真」を明確にし、後ろめたさをなくすことである、というお話をしてきました。
いつにもなく、小難しい話になってしまったかもしれません(すみません)。
けれども、あなたが勉強のモチベーションに持続性と実行力を持つことと、
面接官が納得できる言葉で志望動機を書くには、
やはり避けて通れない重要な話だと思ったのであえて書かせてもらいました。
今回の記事の流れをわかりやすく、整理しておきましょう:
- 「充実」とは、1.(青写真)、2.(戦略)、3.(戦術・行動)の三要素からなる。
- そのうち、1.(青写真)が全ての礎となる。すなわち、「大人の受験」である医学部編入の成否を決める、もう一つの主要成功因子(KSF)は「青写真」の描出である。
- 医学部編入試験に着目すれば、あなたの受験成否と人生充実は、1.(青写真)の明確さによって仲介され、相互に密接に関連するのが本来の姿である。
- 「素直さ」(=自責思考)の欠如、すなわち他責思考と方法論への傾倒は、黄色信号である。なぜなら、それだけが問題である(=機会損失している)だけでなく、1.(青写真)の不在を示すものだからである。
- 1.(青写真)が明確かどうかは、「素直さの有無」を自己点検することで、ある程度わかる。というのも、1.青写真の完成度は、自己への偽りないフィードバックの積み重ねで決まるからである。
※可能なら常日頃、自己点検するのが望ましい。 - あなたの青写真の質を直接的に知るには、あなたの医学部編入への志望動機が「他者に説明できる言葉で述べられているかどうか」=「本音で理由を他者に語っても後ろめたさがないか」を自身に問うのがもっとも本質的である。
- 「素直さ」を養い、あわせて1.(青写真)を明確にするためは、常日頃から以下の順序で忠実に自問することが確実かつ最短である。
- あなた自身が納得するきっかけがあるか?
(これについては、見返す、とかでもよい) - あなた自身を活かす方法を知っているか?
(自分自身の棚卸、すなわち過去の経験の振り返りと、自己対話が必要) - それを活かして、具体的にどのようなスタイルの医師となるかを描けるか?
(ネット・書籍・知り合いへの聞き込みなどの調査を行う) - 最終的にどのような形で医学界・医療分野に好影響を及ぼせるか描けるか?
(上記調査に加え、どれだけ想像力を働かせられるかという感性と、「自分はこれだけのことをするはず」という自己肯定感もかかわる)
- ただし、上記のとおり青写真を描き、実行するためには、描こうと思えない壁、描けない壁、実行に移せない壁を乗り越える必要がある。そのためには、従来の当サイトとは異なるアプローチ(=心理的アプローチ)をとる必要がある。
最後の項について、具体的に深く掘り下げ、論じていくことが、
【大人の受験】シリーズでのメインテーマになります。
今回はちょっと長くなってしまいましたので、
具体的にどうすればよいか等の続きは、
次回以降書いていこうと思います。
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コメント一覧 (22件)
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