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【医学部編入】有機化学講義030「芳香族① 性質」
この記事の要点 「芳香族」の解説を開始する。 今回は、芳香族の「一般的な性質」に焦点を当てる導入編である。 講義のポイントは2点に絞られている。 第1のポイントは、芳香族化合物は「とにかく安定である」ということ。 第2のポイントは、アルケン(付... -
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【医学部編入】有機化学講義029「アルキン④ 酸性度」
この記事の要点 今回のテーマは、アルカンやアルケンにはないアルキンの特異な性質、「酸性度」についてである。 アルキンの三重結合(π軌道)が、末端のC-H結合(σ結合)の電子を強く引き寄せる。 この電子吸引効果により、C-H結合の結合力が弱まり、水素... -
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【医学部編入】有機化学講義028「アルキン③ 求電子付加反応ー2」
この記事の要点 アルキンの求電子付加反応シリーズの第2回として、「マルコフニコフ付加」を解説する。 マルコフニコフ則は、アルキンにH-X(酸)が付加する際、水素原子(H)が多い方の炭素にHが結合するという重要な経験則である。 この法則の理論的根拠... -
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【医学部編入】有機化学講義027「アルキン② 求電子付加反応ー1」
この記事の要点 求電子付加反応の立体化学について解説する。 アルキンへの付加反応は、生成物がトランス型になる「trans付加」と、シス型になる「cis付加」に分類される。 「trans付加」の具体例として、アセチレンへのBr2(臭素)の付加反応が紹介されて... -
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【医学部編入】有機化学講義026「アルキンその1 性質」
この記事の要点 「アルキン(-C≡C-)」の性質について、「アルケン(>C=C<)」との対比で解説する。 アルキンとアルケンは、共にπ結合を持つため、「求電子付加反応」が起こりやすいという共通点がある。 相違点は「π結合の数」であり、アルキンはア... -
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【医学部編入】有機化学講義025「アルケンその6 アルケンの酸化」
この記事の要点 アルケンの主要反応の一つである「酸化反応」について解説する。 アルケンの酸化は、試剤の酸化力に応じて5段階の異なる生成物(エポキシド、ジオール、ケトン/アルデヒド、カルボン酸、オゾニド)をもたらす。 編入試験対策としては、特定... -
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【医学部編入】有機化学講義024「アルケンその5 ホウ水素化を経由した反Markovnikov付加」
この記事の要点 アルケンの求電子付加反応の続きとして、「ホウ水素化(ヒドロホウ素化)」を解説する。 この反応は、通常の酸の付加とは逆の生成物を与える「反マルコフニコフ付加」であることが最大の特徴である。 「反マルコフニコフ付加」とは、二重結... -
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【医学部編入】有機化学講義023「アルケンその4 共役ジエンへの1,4付加」
この記事の要点 アルケンの求電子付加反応の続きとして、「共役ジエンへの付加」を解説する。 共役ジエン(二重結合と単結合が交互に並ぶ)に酸が付加する場合、通常の1,2付加生成物だけでなく、1,4付加生成物も得られる。 これは、反応中間体として生成す... -
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【医学部編入】有機化学講義022「アルケンその3 酸のMarkovnikov付加」
この記事の要点 求電子付加反応の中でも特に重要な「マルコフニコフ則」について解説する。 マルコフニコフ則とは、元々は「アルケンに酸が付加するとき、水素原子が多い方の炭素に、酸由来の水素が付加する」という経験則であった。 しかし、その後の有機... -
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【医学部編入】有機化学講義021「アルケンその2 ハロゲンのanti付加」
この記事の要点 アルケンの主要反応である「求電子付加反応」のうち、今回は「ハロゲンのanti(アンチ)付加」に焦点を当てる。 この反応は、有機化学の理解において非常に基礎的かつ重要な部分である。 医学部編入試験においても頻出のトピックとなってい...
