【医学部編入】有機化学講義024「アルケンその5 ホウ水素化を経由した反Markovnikov付加」

この記事の要点

  • アルケンの求電子付加反応の続きとして、「ホウ水素化(ヒドロホウ素化)」を解説する。
  • この反応は、通常の酸の付加とは逆の生成物を与える「反マルコフニコフ付加」であることが最大の特徴である。
  • 「反マルコフニコフ付加」とは、二重結合のうち水素原子が結合していない(少ない)炭素に、水素(H)が付加する反応である。
  • この反応が起こる理由は、反応剤(BH3)の分極が逆であるため。
  • 通常の酸(HX)は H(δ+) と X(δ-) に分極するが、ホウ水素化では B(δ+)H(δ-) に分極している。
  • そのため、求電子剤として振る舞うのはH(δ+)ではなくB(δ+)であり、これがマルコフニコフ則に従って付加した結果、H(δ-)は逆の位置に付加する。

こんにちは!

ぶっでぃです^^

アルケンの主たる反応である求電子付加反応について、続きを行っていきます。

今回のテーマは「ホウ水素化を経由した反Markovnikov付加」です。

反Markovnikov付加とは、

その名のとおり、Markovnikov付加とは逆の付加様式をとる反応のことです。

すなわち、

二重結合を構成するCのうち、Hが結合していないCに対して、Hが付加する。

という様式を取ります。

なぜこのような生成物が得られるのでしょうか?

答えはシンプルです。

実は、Markovnikov付加と同様の機構が働いているのですが、

反応剤の分子内分極「酸のMarkovnikov付加」の場合とはなのです。

どういうことかというと、「酸のMarkovnikov付加」では、

HXという酸があった時、分極様式はH(δ+)X(δ-)でした。

しかし、「ホウ水素化を経由した反Markovnikov付加」では、

BH3の分極様式は、B(δ+)H(δ-)なのです。

そのため、二重結合にアプローチする(=求電子付加をする)のは、

正電荷側に分極しているホウ素Bなのです。

そのため、二重結合を構成するCのうち、

  • Hが結合しているCに対してBが付加し(Markovnikov付加ではHが付加)
  • Hが結合していないCに対してHが付加する(Markovnikov付加ではXが付加)

という様式になるのです。

これが、「」Markovnikov付加の正体です。

詳しくは動画をご覧ください^^


【注目】
【2028年 小児科専攻医 修了まで限定】ぶっでぃの学習指導6年間の集大成 プレゼント開始しました!
※ご注意:予告なく終了することがございます


最終合格率65.0%のプライベート・コンサルティング(20名受講中13名合格)で培った、
勉強法、計画法のノウハウ、二次試験対策コンテンツ、対面指導での質疑などをまとめました。
あなたの医学部編入試験勉強をトータルでサポートする内容で、
得られるベネフィットはプライベート・コンサルティング受講を超える内容です。
ぶっでぃの医学部卒業までに限定してLINE友達登録いただいた方全員にプレゼントいたします。
今すぐ登録してこの1年の勉強に存分に生かしてください。

>>プレゼントページをクリックして詳細をチェック!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次
閉じる