この記事の要点
- アルケンの求電子付加反応の続きとして、「ホウ水素化(ヒドロホウ素化)」を解説する。
- この反応は、通常の酸の付加とは逆の生成物を与える「反マルコフニコフ付加」であることが最大の特徴である。
- 「反マルコフニコフ付加」とは、二重結合のうち水素原子が結合していない(少ない)炭素に、水素(H)が付加する反応である。
- この反応が起こる理由は、反応剤(BH3)の分極が逆であるため。
- 通常の酸(HX)は H(δ+) と X(δ-) に分極するが、ホウ水素化では B(δ+) と H(δ-) に分極している。
- そのため、求電子剤として振る舞うのはH(δ+)ではなくB(δ+)であり、これがマルコフニコフ則に従って付加した結果、H(δ-)は逆の位置に付加する。
こんにちは!
ぶっでぃです^^
アルケンの主たる反応である求電子付加反応について、続きを行っていきます。
今回のテーマは「ホウ水素化を経由した反Markovnikov付加」です。
反Markovnikov付加とは、
その名のとおり、Markovnikov付加とは逆の付加様式をとる反応のことです。
すなわち、
二重結合を構成するCのうち、Hが結合していないCに対して、Hが付加する。
という様式を取ります。
なぜこのような生成物が得られるのでしょうか?
答えはシンプルです。
実は、Markovnikov付加と同様の機構が働いているのですが、
反応剤の分子内分極が「酸のMarkovnikov付加」の場合とは逆なのです。
どういうことかというと、「酸のMarkovnikov付加」では、
HXという酸があった時、分極様式はH(δ+)、X(δ-)でした。
しかし、「ホウ水素化を経由した反Markovnikov付加」では、
BH3の分極様式は、B(δ+)、H(δ-)なのです。
そのため、二重結合にアプローチする(=求電子付加をする)のは、
正電荷側に分極しているホウ素Bなのです。
そのため、二重結合を構成するCのうち、
- Hが結合しているCに対してBが付加し(Markovnikov付加ではHが付加)
- Hが結合していないCに対してHが付加する(Markovnikov付加ではXが付加)
という様式になるのです。
これが、「反」Markovnikov付加の正体です。
詳しくは動画をご覧ください^^
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