こんにちは!
ぶっでぃです^^
すでに書いた記事と重複する部分がありますが、
物理学の勉強法をこの記事にまとめることは意義あることだと思うので
まとめておきます!
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医学部編入の合格を目指すあなたにとって、
有用な情報を提供したり、悩みを解決するような記事はほぼ出揃ったと感じています。
これらの記事群を読みこなし、あなたのなかで咀嚼し、あなたならではの受験戦略・計画を立てることができたなら、
「あとはやるだけ」という状態を整備できるのではないかと思います。
それでは、あらためて物理学の勉強法について、以下にまとめて行きますね!
前提となる考え方
「マニアックを捨て、Commonな問題の習得に全力を注ぎ、まずは筆記合格を勝ち取る」
- 医学部編入学試験は学力試験→面接試験と選考が進んでいきます。多くの大学では、学力試験をパスしなければ、面接試験に進むことができません。学力試験の通過が重いハードルであり、まずはそちらに注力します。
- 医学部編入の試験問題には難問奇問が含まれます。さらに、出題範囲も難度も、年度や大学によって大きく異なります。なので一見、広範で複雑な試験対策が必要なように見えますが、惑わされてはいけません。どの大学も過去問を解析すれば、Commonな問題(高校~大学教養レベルの、過去複数校で複数回出題されている常識的な問題のこと)が8割程度の配点であろうことがわかります。ぶっでぃが受験した阪大は、比較的難度が高めですが、それでもCommon8割という比率は変わりません。一般的に学力試験の問題を8割も解くことができれば、学力試験は問題なくパスします。ということは、Commonを完璧にすれば十分合格するはずです。
- また、医学部編入の試験問題は年によって出題範囲と難度が大きく異なることもありえます。そんな中で、安定した得点源になりうるのは、Commonへの対応力しかありません。つまり、Commonな問題(=事前対応可能かつ繰り返し可能な問題)を当日いかに落とさず解くことができるかが真の得点力といえます。また、Commonな問題を繰り返しこなして対応力を鍛えていくと、不思議なことに、かりに難問奇問が出題されたとしても、解き方を知らなくても当日なんとか閃くものです。
- 何事も本番で慌てず怖けず対応するには、日ごろからの訓練が大切です。なので、演習メインでの勉強法を選択します。具体的には、必要な演習書を1冊だけ選び、Commonな問題を定着させるため、ひたすら反復します。
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では実際にどうするか?
- 過去問解析を徹底的に行い、Commonな分野として何が必要学習分野かを選定します。なお、ここで解析すべき大学は1つに絞ることが大切です。あなたの志望大学の中で、問題難度および合格難度が最も高い大学を1校だけ選定します。
- 学力の到達イメージを設定します。
- 1つの分野に対して演習書を1冊だけ選定します。
- 一次試験日から現在を逆算してスケジューリングします。
- 一次試験の1ヶ月前から、(1大学だけに選定した)ひたすら過去問を反復します。
ちなみにKALSの模試は必ず全て(3~4回程度)受験するようにしてください。実際の試験難度と比較して、生命科学の出題は若干マニアック、英語の出題はヘビーすぎるフシはありますが、自分の理解度と相対的な位置がわかり、勉強計画の微調整に役立ちます。また、生命科学の記述問題に対する自分の解答力を測る指標にもなります(後述)
実際にブレイクダウンしてみる
過去問解析:
- 力学
- 電磁気学
- 熱力学 (気体の状態変化・サイクル・自由エネルギ中心)
- 量子力学 (ドブロイ波、ボーアモデル中心。シュレーディンガー方程式、井戸型ポテンシャルも将来出題されるか)
いずれも例題レベルを固めれば解ける。たまにマニアックな出題があるが、無視する。
学力の到達イメージ:
各分野において、
- 問題文から対象となる物理現象を想起できる。
- 問題文が求める現象をどのように論述するかのストーリーが描ける。
- そのストーリーを数式で表現できる。
数式で表現できることが最も大事になってきます。演習量が鍵となります。
系統的に勉強計画を立てる! ~勉強を4ステージに分けそれぞれ満たす~
では次に、具体的な勉強計画を立てる方法についてみてみましょう。
科目に関わらず、
全ての勉強は、進捗に応じて次の4ステージに分けられます。
- 用語 : その科目に出てくる用語の意味を知る
- 理解 : その科目の各事象を理解する
- 定着 : 用語および理解した項目を自分の脳に定着させる
- 記述 : 定着した知識と思考を、実際の試験問題の題意に応じて、適切に記述できる
I~IVのステージは、順に着実にこなしていくが大切になってきます。
順番を逆にしても、絶対にうまくいきません。
(唯一の例外が有機化学です。これについては後述します)
この項で列挙した4つのステージは、実は科目によって共通です。
しかしながら、各ステージで行うべきことや、どのステージが一番時間がかかるか(成長曲線)については、
当然ながら科目によって異なってきます。
そこで、以下の項目で、各ステージを科目ごとに適用するとどうなるか、
という各論を説明していきたいと思います。
-
I.用語 & II.理解
物理学においては、用語を知ることと、理解することは
ほぼ同じ意味として捉えてよいと思います。
といのも、少なくとも試験で点数を取るために行う物理学の勉強では、
「現象を数式で表現する方法を知る」
ということが理解に相当するからです。
言い換えると、物理学では何より理解が主眼であり、
用語の理解は数式で表現するにあたって
必要な前提知識を知ることに過ぎないからです。
このための具体的なアクションは、
- 教科書の通読を行うこと
- 例題と解説が充実した問題集を解くこと
です。
僕の場合、両方を行いました。
まず方法Aですが、
物理学の教科書選定は、元々かなり個人差が大きいものと考えられてきました。
というのも、受験者自信の理解度によって読むべき教科書が異なりますし、
そもそも「好み」というバイアスが少なからず入ります。
しかしながら、これは物理学を専攻する学生の話です。
こと医学部編入試験に関しては、求められる学力レベルは大学教養程度なのにで、
問題を解くのに必要な知識と理解さえ身につけばよいことになります。
そのため、
- 問題を解くための知識・理解があるかどうか? Y/N
- Yの人は、ステージI.とII.を省略可能
- Nの人は、初学者向けの教科書(解説が丁寧で式の導出を省略しないもの)を選定して、読む
というフローで教科書を決めるのがよいと思います。
僕の場合、明らかに初学者だったため、
このステージは省略できませんでした。
僕が「初学者向けの教科書」として選定したのは、以下の教科書でした。
- 前野昌弘、よくわかる初等力学
(ほか、マセマ力学(演習書ではないタイプ)も可)
- 前野昌弘、よくわかる量子力学
(ほか、広江克彦、趣味で量子力学)も可)
最初の3つの著者は「いろもの物理学者」として有名な前野 昌弘氏です。
実は、物理学という学問は、たとえ物理学科の学生であっても、
大学に入学したての初学者はやはり躓きがちなのだそうです。
電磁気学や解析力学に至っては大学教員になっても理解があいまいな人もいるのだとか・・
アマゾンでは、「本書は初学者を拾い上げ、立派に理解できる領域まで引き上げてくれる良書」と誉高いです。
というのも、いずれの書も、定性的な解説、図的なイメージ解説、数式の導出、ウンチクが充実しており、
読んでいてイメージをつかみながら面白くも読める書に仕上がっているからであります。
この時点では、必ずしも手を動かして理解する必要はないと思いますが、
必要に応じて雑紙などに書きながら読み進めると、結果的に躓きが少なくなると思います。
上記4冊の読破にかける期間は、1冊あたり1週間もあればよいと思います。
次に、方法B.(例題が充実した演習書を解く)ですが、
これについては「III.定着」の項とアクションが同じですので、
そこで詳しく述べていきます。
-
III.定着
生命科学の時もそうでしたが、
物理学で反復して定着すべき項目は、解答の素材となる項目です。
素材ですから、あなたの脳や手先に染み渡るくらい定着している必要があります。
つまり、開き直って暗記する必要があるということです。
では、物理学における解答の素材とは何でしょうか?
これは、ずばり、各単元の例題です。
これを着実に定着すれば、ほかの問題が驚くほど解けます。
このステージにおける行動はいたってシンプルです。
例題が豊富で、数式導出・解説が充実している演習書を反復するだけです。
これも様々な選択肢がありますが、
医学部編入試験においては、難度・網羅性ともに
以下がベストチョイスだと思います。
分野 | 演習書 | 備考 |
---|---|---|
力学 | スバラシク実力がつくと評判の「演習」力学キャンパスゼミ | 大学理系教養の学生に大人気のキャンパスゼミシリーズ。その演習書バージョン。 |
電磁気学 | スバラシク実力がつくと評判の「演習」電磁気学キャンパスゼミ | 同上 |
熱力学 | スバラシク実力がつくと評判の「演習」熱力学キャンパスゼミ | 同上 |
量子力学 | 橋元淳一郎、単位が取れる量子力学ノート | 非常に平易に量子力学が記述されている。本文を読み、例題を解いていくだけで理解と数式表現力がつく良書。 |
※ちなみに、マセマキャンパスゼミシリーズがいかに秀逸かは、>>コチラのサイトをご覧いただいても参考になるかもしれません。物理系専攻の方も絶賛しています。なんでも、マセマだけを極めただけで院試に合格したんだとか・・・
これらをマスターすれば、試験問題に見たことがない出題があったとしても、
あなたに定着した問題解答能力どうしが補完しあい、
当日の試験で何とか食らいついて解答することができるでしょう。
上記は、各分野につき、演習書が1冊しかありません。
というより、むしろ1冊に絞り込むために、
難度・網羅性という観点から厳選したという方が正しいです。
なぜ1冊に絞り込んだかというと、その分反復によって定着させるためです。
マスターするまでの反復回数は、2~3回程度が目安です。
1周目は、1つ1つ解いていくことが必要になるので時間がかかります。
また、解こうと思って分からない問題があれば、すぐ解答・解説を参照してOKです。
(問題のすぐ後に解答・解説があることも、マセマを推薦した理由です)
2週目以降は一度解いた問題ですから、1周目よりもスピーディにこなせることでしょう。
ただし、2週目以降は解答を見ず、まずは自力で解いてみてください。
間違えた問題・解けなかった問題については、その時初めて解答・解説を見て解答方法を理解します。
そしてもう一度自力で解いてみるのです。
なお、上述の2周が終わった時点で、「IV.記述」記載の過去問を自力で解き、
時間的に余裕があれば、もう1周する、という方法が、
特に学習効果が高まり、お勧めです。
-
IV.記述
ここで行うことは、実戦形式の問題に慣れることです。
具体的なアクションとしては、過去問題を解くことに相当します。
過去5~10年分の過去問をそろえて、
一通り何も参照せずに解いてみます。
まずは制限時間内で。それでも解けなければ、継続して自分の頭で解いてみます。
そのうえで、間違えた問題・解けなかった問題については、解答・解説を見て解答方法を理解します。
「ステージIII.定着」まで進めたあなたなら、問題なく解答・解説を理解することができるでしょう。
そのうえで、さらに間違えた問題・解けなかった問題を、もう一度自分の力で解いてみます。
これを全問正解できるまで繰り返すのです。
ここまでくれば、物理学は学力が一通り完成したとみなしてよいと思います。
なお、>>こちらの記事に書いたように、
過去問を解くにあたっては、志望大学のうち最も高難度と思われる大学を1つだけ絞ることが大切です。
また、本命大学以外の併願校受験も、解答力・考察力をつけるための訓練になりますから、ここに含めます。
これはスポーツの練習試合を行うことに似ています。
-
成長曲線との対応(イメージ)
以上の勉強ステージを成長曲線に対応させると以下のようになります。
-
参考:ぶっでぃの実例
1月 よくわかるシリーズを軽く通読
2月 マセマ演習1週目開始。
3月 同終了。模試偏差値62.3
4月 同2週目開始。模試偏差値50.6 ←定着あいまいな箇所あり
5月 同終了。阪大模試偏差値57.6 ←安定したと判断
6月 同3周目開始。
まとめ
この記事では、全ての勉強に共通な勉強4ステージ
- 用語 : その科目に出てくる用語の意味を知る
- 理解 : その科目の各事象を理解する
- 定着 : 用語および理解した項目を自分の脳に定着させる
- 記述 : 定着した知識と思考を、実際の試験問題の題意に応じて、適切に記述できる
・・があることを示し、それを各科目に適用することで、
教材選定・勉強計画をスムーズに進められることを具体的に示してきました。
ぶっでぃが考える、勉強ステージに叶った教材は、以下の表に示した通りです:
分野 | I.用語 | II.理解 | III.定着 | IV.記述 |
---|---|---|---|---|
物理学 | 教科書通読 | 同左(同時進行) | マセマ演習書力学、電磁気学、熱力学、単位が取れる量子力学ノート
×2回 |
実際の受験問題(過去問等)を解き、解けなかった問題をもう一度解く。(+余裕あればさらにIII.定着をもう1周) |
-
参考:ぶっでぃの実例
1月 よくわかるシリーズを軽く通読
2月 マセマ演習1週目開始。
3月 同終了。模試偏差値62.3
4月 同2週目開始。模試偏差値50.6 ←定着あいまいな箇所あり
5月 同終了。阪大模試偏差値57.6 ←安定したと判断
6月 同3周目開始。
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コメント
コメント一覧 (7件)
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